はつしば学園小学校で科学実験体験!(2006.02.27)
子どもたちもお母さんも科学実験に夢中に!
大阪府堺市の「はつしば学園小学校」で2月27日に3-6年生を対象とした科学実験体験会が開かれました。保護者のみなさんが「子どもたちにもっと理科に興味を持ってもらいたい」と企画した内容です。子どもの理科離れをなくす会が実験のお手伝いをしてきました。子どもたちも保護者のみなさんも、一緒になって科学実験の世界を楽しんでくれました。今回の科学実験体験の内容はもりだくさんです。ペットボトルロケットに紙飛行機、そして火星探査ロボットを30分程度ずつですが、少しずつ体験してもらいました。東留博孝校長先生のお話の後、いっせいのーで「よろしくお願いしまーす!」と元気なあいさつが子どもたちから寄せられました。壇上に立った当会代表の北原達正先生は、今日の実験や宇宙についての説明を始めました。「2015年ごろには月面基地の建設が始まります。そして2035年ごろには火星に向けた有人飛行が行われるでしょう。そこに参加するのは君のとなりの人かもしれませんよ。そんなことを考えながら今日は”工夫次第でなんでもできる”ということを学んでもらいたいと思います」と話し終えたところで、紙飛行機を飛ばしました。10秒近いとても長い滞空時間に、子どもたちは大きな歓声を上げました。
班ごとに分かれて実験のスタートです。体育館の中では、紙飛行機と火星探査ロボットの実験が始まりました。火星探査ロボットは当会が「ロボット研究室」で行っているもっとも基本的な部分を体験してもらいました。2人1組で話し合いながら、基地に自分の力で到着するロボットをつくります。火星探査ロボットなので、続けて実験するならば、クレーターから脱出できる能力や氷を発見できる能力も求められるようになります。
紙飛行機は紙で作ると言っても、本物の飛行機と飛ぶ原理は変わりません。なぜ紙飛行機が飛ぶのかを考えることは、飛行機の秘密を探ることにほかならないのです。ちょっとした工夫で飛び方に大きく差が出るので、子どもたちも夢中になっていろんな折り方にチャレンジしていました。紙飛行機の大会もありますので興味のある人は調べて下さいね。
運動場に出ると保護者のみなさんのサポートを受けて、子どもたちがペットボトルロケットを発射していました。水を詰めたロケットにポンプで空気を送り込み、発射させます。最初のロケットは、運動場の半分くらいでポトリと落ちましたが、次のロケットは風切り音とともに運動場の端まで一気に飛んでいきました。ロケットを拾ってくれるのは中学生のお兄さんたちです。おっかなびっくりで空気を入れていた女の子のロケットは見事な放物線を描いて、運動場の柵を越えて飛んで行きました。「あんなに飛ぶなんて!」と大喜びです。
今回は発射体験のみでしたが、当会では垂直に真っ直ぐ飛ばせるようになると、ロケットにカメラを取り付けて上空から街の様子を撮影する実験を行います。今回行った実験にはすべてつづきがあるんですよ。
保護者の方の1人は「私たちが小学生だったころは、もっといろんな理科の実験があったように記憶しています。その時の楽しかった記憶や経験は今の生活にも生かされていると思います」と話してくれました。また別の方は「理科離れと言われていますが、うちの子は理科が大好きですよ。塾でも理科を選択していろんな実験に参加しているほどです。いろんな理科の興味を引き出す実験をしてほしいですね」とおっしゃっていました。
各地で保護者や先生にお話をうかがうと「理科が嫌い」という子は意外に少ないようです。しかし、中学校、高校と進むにつれて理科が苦手な子が増えているのも確かなようです。こうした実験を継続的に行うことは、理科や科学に対する興味を単純な「おもしろい」からより深い「探究心」へと導くことができます。子どもの理科離れをなくす会は、そうしたお手伝いができればと考えています。
【はつしば学園小学校】
大阪府堺市西野194-1
072-235-6300
http://www.hatsushibagakuen-ps.jp/