一般社団法人e-kagaku 国際科学教育協会(京都府京都市、代表理事:北原達正、以下e-kagaku)の受講生(いずれも中学3 年生)が、2022 年5 月25 日に開催されたMATLAB EXPO 2022 Japan(主催MathWorks 社)においてポスター発表の1 位と2 位を獲得しました。

ポスター発表は、参加者による投票で順位が決まります。e-kagaku の受講生は2020年にも3 位を獲得しています。

<MATLAB EXPO 2022 Japan ポスター発表>
1 位:「機械学習によるサンゴ礁の検出/MATLAB を使った年齢と地域によらないデータサイエンス
人材の育成プロジェクト」 e-kagaku 中学3 年 松本慎太郎/代表 北原達正

2 位:「エポピーラ幾何で計測した高度の正確性」 e-kagaku 中学3 年 山本叶夢

来場者に説明するe-kagaku 受講生

e-kagaku では企業が実際に採用しているアプリケーションを活用したSTEAM 人材の育成を行っており、MATLAB(数値解析ソフトウェア)もその1 つです。びわ湖環境プロジェクトではマイクロプラスチックごみのAI 画像解析を、成層圏探査プロジェクトでは成層圏での高度計測やプラスチックの劣化、宇宙放射線の分析をMATLAB で行っています。また、2024 年に打ち上げを予定しているe-kagaku 衛星では宇宙ゴミの軌道分析にMATLAB を活用予定です。

■MathWorks Japan カスタマーサクセスエンジニアリング部(教育機関)マネージャー道家治郎氏のコメント
MATLAB EXPO 2022 Japan でポスター発表された学生の皆様、ご家族の皆様、当日は会場にお越しくださいましてありがとうございました。学生の皆さんとお話しをした際に、ポスターをとても分かり易く説明していただき感心しました。今回のプロジェクトで初めてMATLAB を活用されたということでしたが、プログラミング言語としてだけではなくComputer Vision Toolbox などの応用ツールもしっかりと活用されていたのが印象的でした。

将来やりたいことを伺ったところ「ロボット関連の事をやりたい」「まだ分からないけどいろいろな事をやってみたくなった」など意欲的な答えが返ってきてとても嬉しかったです。プロの技術者や研究者が多く集まるイベントでしたが、立ち寄る参加者に積極的に説明をしている姿は素晴らしかったです。

分析するスキルを身につけていると、どんどん好奇心が導く方向へ突き進んでいけるので、これからもたくさんの気付きと発見をしていってください。来年のMATLAB EXPO Japan で待っています。

■e-kagaku代表理事 北原達正のコメント
プロのエンジニア、研究者をはじめとする参加者の皆様にe-kagaku のポスターを選んでいただいたことに大きな喜びを感じています。私たちe-kagaku は、「スポーツやピアノと同様に、大人が使う本物の道具(ロガーやアプリケーション)と本物のスキル(知識やプログラミング)を使ったSTEAM 教育を、小学生から行う」ことをコンセプトにしています。MATLAB を小学生から学べるのは、世界でもおそらくe-kagaku だけではないかと思います。

今回参加した受講生たちは3~4 年で成層圏に自分の観測機を打ち上げ、そのデータをMATLAB で分析しました。測定→分析→発表の「研究の3点セット」をしっかりと身に着けていることを示してくれたことに喜びを感じ、彼らを誇りに思います。

■MathWorks 社について:
MathWorks は、数学的計算で業界をリードする世界的なソフトウェア開発会社です。MATLAB は、エンジニアと科学者のための言語として、アルゴリズム開発、データ解析、可視化、数値計算のためのプログラミング環境を提供します。世界中のエンジニアや科学者が、自動車、航空宇宙、通信、エレクトロニクス、産業オートメーションなどの産業分野において、検出、革新、開発を加速させるためのツールとしてこれらの製品を利用しています。また、教育および研究に欠かせないツールとして、世界各国の大学や教育機関において活用されています。

■(一社)e-kagaku 国際科学教育協会について:2014 年6 月設立。Space Robot Contestのほか、小中学校等におけるロボット/サイエンス体験教室や合宿を全国各地で開催。子ども・大人向けのSTEAM 教育、ICT 教育を行い、科学を通じた人間育成と、そのための環境整備を行っている。

■MathWorks Japan とe-kagaku による教材開発:両社は2019 年よりジュニア向けの実践型MATLAB 学習教材共同開発を行っている。SSH 校や高専での実証を進め、2022 年春より、第1 弾としてGithub などでMathworks 社よりリリースされた。e-kagaku ではすでに小学生から始められるカリキュラムを開発、実施を行っている。