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夏休みの自由研究を宇宙で!

データサイエンスのすすめ

自由研究は何のためにおこなうのだろう

成層圏を探査する観測機とそのデータ解析に挑むメンバー(西日本チーム)

8月が終わり、新学期が始まりました。みなさん、自由研究はいいのができましたか?小学生の間の実験は定性実験と呼ばれるものが多く、「大きくなったね」「明るくなったね」といったものがほとんどです。実際の研究はすべての事象を数値化することから始まります。したがって、その分析も数値を使ったものが必要となり、グラフや表を作る能力やその結果から「論理的な」結論を持ちびき出すことが重要なのです。18歳以降、彼らはその世界で評価を受けるのです。残念ながら、その重要性と育成にかけられる時間が想像以上に短いことに、多くの保護者や小学生の指導者は気づいていません。また、子どもたちの「研究」にアドバイスや指導、訂正、反復など「これが基本的な形」というものをしっかりと根付かせる指導体制にはなっていません。彼らはあと10年以内に本当の研究者のなりたいと言っているのに。これは大きな問題と考えています。

時代はプログラムからすでに先へ進んでいる

私たちe-kagaku(子どもの理科離れをなくす会)という団体は、ロボットやプログラミングができる子どもを育成するために作ったものではありません。私たちが活動を始めた2004年ごろは、「STEM」{STEAM}「AI」という言葉はなかったか、あっても一般的にはほとんど使われていませんでした。もちろん、ロボット教室やプログラミング教室はほとんどありませんでした。それが今は当たり前になっています。この加速度的な教育と人材育成の環境変化についていくことは、ほとんど不可能です。したがってもっと本質的で、根本的な知識と経験が必要になります。

e-kagakuでは、発足当時から今でいう「DATA Science」に焦点を合わせています。現代社会は経済も教育も数字を扱い数字で評価します。「数字に強い人間」は客観的な視点や論理的な思考を行うことができます。コンピュータースキルもプログラミングもそのためのツールにすぎません。測定・分析・発表を一貫して指導することによって、物事を分析する能力が養われます。この力はAIにもつながり、現在企業が最も欲しがっているスキルの一つです。つまり、DATA Scienceは一生の財産となる学力なのです。

宇宙で自由研究!本物の課題で実力を磨く醍醐味

今年、「宇宙を学びの場にするプロジェクト」ではSpace Balloon Projectを実施します。上空30000メートルの成層圏で動く観測装置を作り、10月7日前後に宮古島から打ち上げます。このメンバーに選ばれた小、中、高校生は年齢に関係なく4チームに分かれ、-70℃、0.01気圧の中で温度や紫外線量などを測るユニットをそれぞれ作成しました。
本当に動くのか?動作が不安定にならないための工夫は?データを取るプログラミングは?
すべてが新鮮でエキサイティグです。自分の知識や経験がどの程度宇宙への課題に通用するのか。これはおそらく50年前のアポロのチャレンジをしていたNASAの科学者や技術者に通じるものだと思います。
いよいよあと1か月!
昨日最終ユニットを作り、いったん搭載してもらうバルーンの会社へ送りました。様々なチェックを受けるためです。彼らの観測データは、本物の分析ソフトを使って来年企業の方々の前で発表することになっています。しかし、データが取れなければ・・・・

この緊張感の中で、観測装置にドライアイスをかけたり、水中に沈めたり、ドローンで上空に上げたりと考えられるかぎりの検証実験を行っています。随時ご報告をあげますので、ぜひお楽しみに!

結果の一部は Space Robot Contest 16 JAPAN Open (11月2-4日 滋賀県大津市)でも発表いたします。

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